大牟田市】三池高等学校 ICT教材の活用で探究授業の負担軽減と“自走する生徒の育成”を両立
試行錯誤、手探りの「探究」を進める学校現場 「総合的な探究の時間」必修化などに伴い、その認知はかなり定着した感のある高校の探究学習。しかし、学校現場では試行錯誤が続いているのが現状だ。 正解なき問いに向き合い、学習者が自分なりの答えを導き出していくのが探究学習の特徴と言えるが、それだけに授業設計から指導計画、評価まで、一般教科とは違った独自のアプローチが必要になる。 しかも、教員自身が高校生だったころ「探究」の授業はなかった。一定の指導マニュアルはあっても、必修化されたのが2022年度でノウハウの蓄積や体系化も不十分だ。言わば教員にとっても未経験で、正解がないことを意味しているわけで、何もかもが手探りになってしまうのは無理もないだろう。 慣れない授業準備に時間を取られ、思ったような授業ができない 福岡県立三池高校も、そんな悩める学校の一つだった。同校は地元・大牟田市の進学校として知られ、生徒の大学進学率は9割を超える。素直で前向きな生徒が多く、任意の課外授業などの受講率も高い。文武両道校としても有名だ。 しかし、やはり探究学習の実践には苦心していたと言う。2024年度から同校の探究学習に係る分掌を担当している吉瀬里彩教諭(数学)は「私が担当する以前から、総探の授業には多くの工夫と努力が注がれている様子を見てきました。授業の準備は担当者の裁量に任されており、毎回一から内容を構築する必要があるため、週1回50分の授業でも、準備のために1週間要することもありました。」と当時を振り返りながら語ってくれました。 特に腐心していたのが、まだ探究に慣れていない生徒たちの主体的意欲や技量も鑑み、どのように探究のテーマや導入部分を設計していくかだ。例えば「好きな音楽を分析して、自分が楽しいと感じる曲にはどんな傾向があるか」など、生徒がとっつきやすそうなテーマをあれこれと考えては実践していた。 また、同校でICT関連を担当する諸留有志教諭(理科)も「探究の授業は、担当教員が授業内容を設計し、それを実際に教える教員がレクチャーを受けて授業を行うという形で進められています。そのため、準備には、時間も労力もかかります。また、各教員がそれぞれのスタイルにアレンジして授業を進めることから、クラスごとに進度に差が生じることもあり、計画通りに進めることが難しい場面もありました。」と当時の状況を振り返ります。 総じて「授業運営に専念できるように、導入や基本の設計について一定の標準化がなされた状態で始めたい」というのが担当教諭らの切実な思いであった。 探究授業の準備から運用まで、「すららサテライザー」を導入 そこで同校が2024年度から導入したのが「すららSatellyzer」(すららネット提供。以下、すららサテライザー)である。すららネットが探究学習の基礎を身に付けることを目的に、NECスペーステクノロジーと共同開発したICT教材だ。 特徴は、あらかじめ「宇宙」「人工衛星」が大テーマに設定されていることだ。生徒は、探究学習と宇宙・人工衛星について基礎的なレクチャーを受けたのち、「自然災害」「スマートシティ」「水産資源」などSDGs分野の複数のミッションから興味のあるものを選ぶ。そして、それらの問題に基づいて適切な人工衛星を開発・打ち上げしてデータ収集し、解決策を考えるというステップだ。同校のような課題を抱える教員にとっては、これだけでもかなり助かるのは間違いない。 また、授業はマニュアル化されて、すでに50分授業の指導案が作られているほか、参考資料なども適宜添付される。グループワークの設計やワークシートも準備されており、ルーブリック評価機能も搭載され、探究学習授業の設計・実施をスムーズに行える環境が整備されている。 すららサテライザーは最大で33コマ分の授業が可能だが、カスタマイズして運用可能な自由度の高さも同校にとっては魅力だった。同校では、このうち10コマ分の授業を用いて、1年生の探究授業への初歩的な対応力を伸ばす目的で使っていると言う。これをステップにその後の探究の時間では、自らの進路などをテーマにした同校独自の切り口で発展させている。 「調べ学習」になりがちだった授業が、真の「探究学習」へ 生徒の反応や変容という意味でも導入の成果は大きかった。吉瀬教諭は言う。「教員が自ら授業設計していたときは、お互いの不慣れさもあって、生徒が指示待ちになりがちだった。サテライザーは途中でクイズが入るなどのゲーム要素もあり、能動性を引き出しやすい」。 諸留教諭も「授業設計の部分で時間や手間を取られず、授業の進め方についても教材がナビゲートしてくれるので、生徒へのファシリテーションに集中できる。その成果もあってか、手持ちぶさたで『何をしていいか分からない』という生徒がいなくなったのが非常に大きい」と語る。 また、以前は、探究成果の発表(プレゼン)が目的になる傾向が強くなりがちなのも悩みの種だった。いわゆる「調べ学習」の域を出ない、「言われたことを調べて発表して終わる」状態になっていたのだ。しかし、すららサテライザーは、生徒が主体的に課題を設定したり解決策を導いたりするプロセス、すなわち探究の本質部分に重点が置かれており、その点も教員としては非常に進めやすい部分だった。 生徒アンケートでも約80%が「能力を伸ばせた」と回答しており、具体的には約50%が「思考力」「情報収集力」「ICTスキル」を挙げ、「意見を言う力」「人の話を聞く力」「議論する力」を挙げた生徒も約40%に上った。 浮いた時間で、他の業務に時間をかけられるように 「何より、すららサテライザーの様々な機能によって、他の業務に時間をかけられるようになったことが大きい」と両教諭は口を揃える。事務作業はもちろん、生徒対応などをより丁寧に行えるようになったためだ。 今後は「すららサテライザーで、探究の基本的なサイクルの回し方が分かった。これをステップに2年次では、より社会や自分の人生と繋がる探究へと深めていきたい」(吉瀬教諭)、「各教員の専門性とすららサテライザーを掛け合わせて相乗効果を作り、探究以外の学習にも応用したい」(諸留教諭)と、新たな可能性も見出しているそうだ。

小郡市】麻生学園小学校 私の動きは?(3・4年生ー体育)
令和7年6月19日(木) 3・4年生のマット運動で、後転の練習をしています。 先生から丁寧に教えていただいたり・・・タブレットを持っている人が側から見てたり・・・何をしているのかな? 実は、後転している様子を動画に撮ってもらっていたのです! 撮ってもらった動画をもとに「自分の後転の動き」を確かめたり、友達とよさや不十分さを確かめ合ったりしました。 自分の動きがよく分かるので、どんどん上手になっています!

北九州市】敬愛小学校 (5年生)留学生とワールドランチ
こんにちは。5年生担当の野口です。 本日、北九州市在住の留学生をお招きしてワールドランチを行いました。 今日を迎えるにあたり、最善の準備をしてきた子どもたちでしたが、やはり最初は緊張した様子が見てとれました。 しかし、留学生の方々から積極的にコミュニケーションをとって下さったこともあり、徐々に緊張もほぐれたようで、給食を食べるころには和気あいあいとした空気が流れていました。 昼休みにもアクティビティとして折り紙に取り組み、説明も英語で行うなど、日常生活中で英語がしっかり根付いていることに驚かされました。 振り返りの作文の中には、「ワールドランチを通して、日本と他国の文化やそれぞれの国にしかないものをお互いに尊重して、分かち合うことが大切だと分かりました」と書かれており、この機会を深い学びにしていることがうかがえました。 児童の皆さん、堂々と英語を話す姿はさすが高学年だと感じました! これからも交流を深め、輪を広げていってくださいね!

宇美町】井野小学校 「自分で」選ぶ・決める「自分から」学ぶ授業を目指して
今年度、井野小では「自分で」「自分から」をテーマに、常に「こどもまんなか」を意識した教育活動を展開しています。 下の写真は、何気ない日常の授業の様子ですが、同じ問題を先生から教えてもらった方法で同じように解くのではなく、一人で、クロームブックを活用して考えたり、友達と話し合いながら考えたり、ときには、黒板の隅っこに図を書き示しながら、近くにいる友達とグループで考えたり、「自分で」学習の進め方を選び、決定し、「自分から」学びを深めています。 これからの予測がむずかしい社会に、困難ことがあっても、自分でしなやかに対応できるこどもの育成を進めています。

新宮町】新宮小学校 福岡県学力・学習状況調査
福岡県教育委員会では、県内各地域における児童生徒の学力の状況をきめ細かく把握・分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るため、「福岡県学力・学習状況調査」を実施しています。(県の資料より引用) ということで、新宮小学校でも、本日、5年生を対象に実施しています。調査の内容は、国語、算数、質問調査の3つです。 今年度から、1 人1台端末を活用したCBT(Computer Based Testing)で実施するようになっています。 結果等は、2学期にお知らせすることになります。

春日市】春日東中学校 全研授業
 本日、校内全研授業として、眞武先生が3年生の理科の単元「運動とエネルギー」の授業を公開しました。授業の中では、生徒たちはタブレットのロイロノートを積極的に活用して、自分の考えを記述した内容をロイロノートで提出して、お互いの意見交流を行っていました。 参観後は、全職員で協議会を行い、「タブレットの長所を生かした協働的な学習ができたか?」「学習したことを自己表現することができたか?」をグループで協議・発表を行い、学びのある研修となりました。 私個人としては、眞武先生が1年目初任者の時に一緒に勤めていた経験があり、その時以来の授業参観だったので、眞武先生の成長を感じることができました。ICTを活用した主体的な学びと協働的な学びを行うことができる、生徒も意欲的になれるいい授業でした。

春日市】春日東中学校 県学力調査テスト
本日、1年生が国語・数学、2年生は国語・英語・数学の県学力調査テストが行われました。今年度からは全てクロムブックの電子媒体を使用した形で実施され、1年生は少し戸惑いながら、テストに臨んでいました。 再来年からは3年生で実施されている全国学力学習状況調査のテストも全て電子媒体でのテストが導入される予定で、今後は入試関係も導入されていくのかもしれません。全国で一人一台端末が生徒に配付され、オンライン授業が導入されたりして、学習環境も大きく変化してきています。テスト勉強はもちろんですが、こうした対応力も求められる時代になってきています。どちらかといえば、大人の教師よりも、生徒の方が柔軟に対応できているようです。

福岡市】東福岡高等学校 【文理共創コース】特別講演「君たちとAIがつくる未来」 福岡工業大学 情報工学部長 藤岡寛之教授
【文理共創コース】特別講演「君たちとAIがつくる未来」 福岡工業大学 情報工学部長 藤岡寛之教授 2025.05.31 授業 5月29日(木)に、福岡工業大学 情報工学部長である藤岡寛之教授をお招きし、「君たちとAIがつくる未来 ~生成AIとともに考えるこれからの社会〜 」というテーマのもと、特別講演を行っていただきました。 聴講したのは、5月から生成AIを使ってショート動画を制作している文理共創コースの生徒たち。 冒頭、「AIを使ってみて、すごいと思うところは?」との講師からの質問に対して、生徒たちは「質問に回答してくれる」「言ったことを画像にしてくれる」と答え、便利さを実感しているようでした。 しかし、ChatGPTをはじめ、私たちの生活に入ってきたAIは便利な一方で、「うまく使える人」と「そうでない人」でAIの価値に差が生まれているのも事実です。 使う人の意図や知識によってその価値に大きな差が生まれてしまうこと、それを知った上でうまく付き合っていかなければならないこと、を頭に入れておく必要があることを教えていただきました。 講演を通して生徒たちは、 ・AIはあくまで道具の一つであり、自分の考えを広げるパートナーであること ・プロンプト(AIへの質問)の工夫で、より具体的で役立つ回答を引き出せること ・情報を自分の目でしっかりと確かめ、またその発信に責任を持つのは自分たち人間の役割であること を新たに学ぶことができました。 AI時代に求められる学びは、「なぜ?」と問い続けることであると伝えてくださった藤岡教授。 生徒たちには、AIとともに考え、学び、また新しい問いを立てていくことが重要であることを理解しながら、今後の高校生活、さらには大学生、社会人へと歩みを進めてほしいと思います。 AIを単なる便利ツールとしてではなく、どう付き合っていけば"よりよい社会"や"より深い学び"が実現できるのかを、一緒に考えていく時間となりました。 藤岡教授、貴重な講演をありがとうございました。 文理共創コースでは、今後、現在制作しているショート動画の発表会を行っていく予定です。

北九州市】第一学院高等学校小倉キャンパス 【~空き家プロジェクト、キックオフ!!~】
こんにちは! 第一学院高等学校小倉キャンパスです! 第一学院高等学校では、心を育む「SEL」、実践力を育む「PBL」この二つをかけ合わせた「PBL×SEL」という教育活動に取り組んでいますが、その様子をご紹介!小倉キャンパスでは「空き家プロジェクト」と題して、生徒たちが北九州という地域の活性化のために、空き家を使ってイベントを企画中です(^O^) この日はプロジェクトのキックオフ! プロジェクトに参加する生徒が、安心して取り組めるように「グラウンドルール」を皆で考えました。 何を、いつまでに、どうしていくのか。 誰が、何を担当して、どう協同していくのか。 裁量権は、すべて生徒にあるのが、この「PBL×SEL活動」の特徴です。 「空き家プロジェクト」の進捗は、これからブログで随時報告していきますので、楽しみにしていてください! 見学もお待ちしております♪

北九州市】第一学院高等学校小倉キャンパス 第一学院☆小倉【日常:みんなで考え深めていく空間】
こんにちは! 第一学院高等学校小倉キャンパスです! あっという間に4月も終わりを迎えますね。 一日一日を大切に過ごしていきたいものです。 さて、今回は小倉キャンパスの授業をご紹介! 1年生が登校し始め、さらに活気あふれる空間となった小倉キャンパス(^O^) この日は「PBL×SEL」という、第一学院独自の授業が行われた日でした。 学年関係なく、みんなでグループワークなどに取り組みながら、縦のつながり・横のつながりを深める様子は、「全員の居場所」を生徒たちが体現してくれているようでした…! 次回はレクリエーションの様子をお届けします♪

【福岡県】