1人1台端末の利活用に係る計画
1.1人1台端末をはじめとするICT環境によって実現を目指す学びの姿
デジタル技術の進展は加速度を増しており、生活や仕事等あらゆる場・分野において、AI・5G・クラウド技術などデジタル技術の活用が急速に進んでいる。こうしたデジタル技術の活用により、地域、年齢、性別、言語等に関わらず、一人一人の多様な状況やニーズに応じたきめ細かな対応が可能となる。また、生成AIによって様々なコンテンツが生み出されるなど、デジタル技術の活用によって新たな価値の創出にもつながっている。
進化したデジタル技術の活用によって、生活がよりよく変わる「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の実現を目指し、行政・民間など様々な立場で取組が進められています。県としても「第2期高知県デジタル化推進計画」(計画期間:令和6~9年度)に基づき、「デジタル化の恩恵により、暮らしや働き方が一変する社会」を目指して、生活、産業、行政の各分野でデジタル化に取り組んでいる。
この流れは、社会を生き抜く力を育み、子どもたちの可能性を広げる場所である学校・教育においても例外ではなく、むしろ社会に羽ばたく子どもたちが予測困難な未来社会を自立的に生き、社会の形成に参画するための資質・能力を育めるよう、学校や教育こそ、デジタル技術を活用して、授業や学習、支援の充実に向けて変化をしていく必要がある。
その環境・体制等の整備として、国の進める「GIGAスクール構想」に基づき、本県においても小・中学校、高等学校、特別支援学校等の児童生徒1人1台端末の整備が令和3年度に完了した。今後は、さらにこの1人1台端末等のICT機器を活用して、個別最適・協働的な学習を実現するため、指導の充実が必要となる。また、地理的条件に関わらず教育機会を確保したり、不登校の兆し等の早期把握や不登校児童生徒の多様な教育機会の確保につなげたりするなど、デジタル技術を活用し、多様な状況にある子どもたちに寄り添った教育や支援を展開していくことが必要となる。
「超スマート社会(Society5.0) 」と言われる中で、子どもたちに必要な資質・能力を育成していくことにも学校・教育は取り組まなければならない。例えば、前述した生成AIについては、様々な活用のメリットが挙げられる一方、子どもたちがAIの回答を鵜呑みにするのではないかなど、懸念も指摘されており、国は、令和5年7月に「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」を示した。また、令和6年12月には、学校現場における生成AIの適切な利活用を実現するための参考資料となるよう、生成AIの概要や基本的な考え方、場面や主体に応じて押さえておくべきポイントなどをまとめた、このガイドラインのVer.2.0が公表された。こうした新しい社会に対応するため、教育を通じて、「情報活用能力」といった、デジタル技術を成果の向上や課題解決のための手段として主体的に使いこなす力だけでなく、他者と協働し、人間ならではの感性や創造性を発揮しつつ新しい価値を創造する力を育成することが求められている。
2.GIGA第1期の総括
本県においては、令和3年度に1人1台端末及びネットワークの整備が完了し、端末の活用に向けた取り組みを進めてきた。令和5年度に実施した端末活用に関する児童生徒対象の調査では、週3回以上の活用が小中高全てで77%以上になるなど、学校での活用が進んでいる。
一方、義務教育段階において、平日に学校の授業時間以外に勉強を「全くしない」と回答した児童生徒の増加や、1人1台端末の家庭における日常的な活用は進んでおらず、家庭学習の習慣化とその内容の充実が課題となっている。また、高等学校段階においても、学習習慣が身についていない生徒や、義務教育段階の学習内容が十分定着していないと見られる生徒がいる。
そのため、デジタル技術を効果的に活用しながら、授業と授業外学習を切れ目なくつなぐシームレス化を進める。
3.1人1台端末の利活用方策
1人1台端末の利活用を促進するため、第4期高知県教育振興基本計画に基づき、以下の取り組みを進める。具体的な取り組みのKPI等は、同計画において定めている。
○小中学校
・デジタル技術を活用した個別最適・協働的な学びの充実
1人1台タブレット端末やデジタル教材(デジタルドリルや生成AI)を効果的に活用しながら、問題解決に主眼を置いた授業改善と、授業と授業外学習を切れ目なくつなぐシームレス化を推進することで、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図るとともに、1人1台タブレット端末の持ち帰りによる授業外学習の充実を図る。
・学習支援プラットフォームの活用促進
本県で独自に整備した学習支援プラットフォーム「高知家まなびばこ」の活用を促進し、スタディログダッシュボード(※1)やきもちメーター(※2)等を活用することで、児童生徒一人一人の強みを伸ばしてつまずきをサポートする教員の指導の充実を図り、児童生徒の主体的・自主的な学習につなげる。
※1 スタディログダッシュボード
県版学力調査やデジタルドリル学習結果などの学びの記録を児童生徒や教員が把握しやすいように整理して、1人1台端末で閲覧できるようにしたもの。
※2 きもちメーター
児童生徒が登校後に1人1台端末を使い今日の気持ち等を送信すると、教員の確認画面で回答を把握することができる。きもちメーターの回答と実際の様子を重ね、
心の変化を早期発見したり、対象となる児童生徒への指導・支援の方法を考えたりする高知県独自のツール。
・ICT活用力向上事業
小学校における組織的・計画的なプログラミング教育を促進する研修を実施し、系統的なプログラミング教育の充実を図る。また、デジタル教材等を活用した研修を通して、ICTを活用した授業づくりを普及させる。
○高等学校
・デジタル技術を活用した個別最適・協働的な学びの充実
1人1台タブレット端末やデジタルツールを活用し、生徒一人一人の特性や学習進度、学習到達度等に応じた「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させていく。また、デジタルツールを活用した授業と授業外学習を切れ目なくつなぐシームレス化を行うことで授業外学習時間の充実を図る。また、小中学校の取り組みと同様に、学習支援プラットフォームの活用を促進する。
・高大連携による次世代のデジタル社会に対応した教育の充実
ICT技術やデータサイエンスの深い理解に基づいて、次世代のデジタル技術やAI技術を活用しSociety5.0における様々な課題解決ができる人材の育成に向け、高等学校と大学とが連携し、デジタル分野の専門的な知識や理論、技術等を系統的に学習できるプログラムを構築する。
○特別支援学校
・特別支援学校の教育内容充実
県立特別支援学校において、各教科等の学習の土台となる自立活動の指導を中心に、長年特別支援学校が培ってきた専門性をさらに高めるとともに、個別最適な学びのためのICT機器の日常的な活用を促進し、個々の障害に応じた指導・支援の充実を図る。
○校種横断の取り組み
・早期発見・早期支援のためのシステム運用・周知
児童生徒の変化の把握や指導内容の教員間での情報共有のため、「きもちメーター」
や「校務支援システム」を安定的に運用するとともに、継続的に周知を図る。
・教員のICT活用指導力の向上
ICTを活用した学習指導の充実を図るため、幅広い教員を対象とした指定研修の実施、情報教育の中核的な役割を担うリーダー教員の計画的養成、教員同士の学び合いや校内研修等の取組を推進する
オンラインの科目も 全国学力・学習状況調査 高知県内の小6・中3 8584人が対象
小中学校の児童・生徒を対象にした全国学力・学習状況調査が今週、実施されます。2025年度からは中学校の「理科」がオンライン形式で行われることになっていて、14日、調査を行った学校もありました。
この調査は国が児童・生徒の学力の把握や改善を図るために全国の小中学校や義務教育学校などを対象に年に1回行っています。高知県内では小学6年生と中学3年生、あわせて8584人が、調査を受けることになっています。学力調査は17日に行われますが中学校の「理科」については今年度からオンライン形式となり、14日から17日までの間に各学校が実施します。
(県教育委員会小中学校課 濱田智也 指導主事)
「動画になって問題を把握することで、より教科の力を測ることができる」
2024年度の県内の調査結果は、小学校は全国16位に中学校では全国37位となっていました。2025年度の結果は7月末に公表される予定です。
【高知市】テレビ高知 オンラインの科目も 全国学力・学習状況調査 高知県内の小6・中3 8584人が対象
小中学校の児童・生徒を対象にした全国学力・学習状況調査が今週、実施されます。2025年度からは中学校の「理科」がオンライン形式で行われることになっていて、14日、調査を行った学校もありました。
この調査は国が児童・生徒の学力の把握や改善を図るために全国の小中学校や義務教育学校などを対象に年に1回行っています。高知県内では小学6年生と中学3年生、あわせて8584人が、調査を受けることになっています。学力調査は17日に行われますが中学校の「理科」については今年度からオンライン形式となり、14日から17日までの間に各学校が実施します。
(県教育委員会小中学校課 濱田智也 指導主事)
「動画になって問題を把握することで、より教科の力を測ることができる」
2024年度の県内の調査結果は、小学校は全国16位に中学校では全国37位となっていました。2025年度の結果は7月末に公表される予定です。
【宿毛市】篠山小・中学校 3年生英語~中学校の思い出~&バレーボール
2月27日(木)の英語の授業で、3年生が中学校生活の思い出を英語で発表しました。2月上旬から少しずつ英語で文章を作成し、Canvaでスライドにまとめ、発表に臨みました。発表前にはALTのアラン先生に発音や表現を確認してもらい、自信をもって堂々と発表することができました。アラン先生にも中学校時代の思い出を発表していただき、生徒たちは熱心に聞き入っていました。生徒たちにとって、3年間の中学校生活を振り返り、自分の経験を英語で表現する貴重な機会となりました。
体育科の時間は、1年間を振り返っています。3年生のリクエストで「バレーボール」を楽しんでいました。
いよいよ2月が終わります。体調管理に気を付けて、よい休日を過ごしてほしいと思います。
【高知市】城東中学校 人権参観日
1年生・3年生の参観日がありました。1年生は、防災での人権を考える、3年生は就職差別について学習をしました。
【高知市】城東中学校 2年国語の授業で『走れメロス』を学習していました。
『走れメロス』の好きな場面をショートムービーにしようという課題に取り組んでいました。各グループに分かれて動きを確認をし、練習をしています。どのようなムービーが完成するでしょうか。楽しみです。
【高知市】城東中学校 授業(1月22日)
高知市教育研究会(教科部会)の理科部会と美術部会で公開授業がありました。高知市の他校の先生方が参観しました。真剣に取り組んでいる姿を観てもらいました。頑張りました。
【宿毛市】篠山中学校 今週の篠南っ子
小学校は音楽科で表現活動、国語科ではタブレットを活用して物語の創作を・・・。
【高知市】城東中学校 公開授業(1月17日)
1年生の国語の公開授業がありました。歌を聴く人に刺さるフレーズを紹介しようというめあてでした。歌の歌詞のなかにどのような表現技法があるのかを調べ、グループで共有をしていました。普段何気なく聴いている歌の中に表現技法を効果的に使っている部分があることを知ることができました。
タブレット使用は当たり前! 小中学生が『ICT教育』で意見交換
ICTを活用した教育について考えるフォーラムが高知市で行われ、小学生と中学生が取り組みの紹介や意見交換を行いました。
高知市では、市内全ての小学校と中学校、義務教育学校、市立高校の児童・生徒全員にタブレット端末を整備しています。こうしたICT端末を活用した学習をよりよいものにしていこうと、児童や生徒、教員らが意見を交わす「GIGAスクールフォーラム」が行われました。市教委によりますと家庭での学習でICT端末を使うことで動画や論文が調べやすくなり、楽しく自信を持って主体的に学習を進められているということです。
(大津中学校2年 合田尊琉さん)
「自分の知らないことを(授業で)いきなり伝えられるよりも、あらかた知っていることを聞いたほうが、理解度が深まり真剣に授業に取り組むことができる感じがします」
(高知市 永野隆史 教育長)
「(AIによって)正解のないところに子どもたちをいざなっていかなければならない。子どもたちが実際に100年、豊かに暮らしていけるように、そういった基礎を私たちが作っていくことが大事です」
高知市では、来年度からタブレット端末が新しいものに更新されていく予定で、市の教育委員会は子どもたちにより端末を活用して学習してほしいしています。
市町村ごとの学校における教育の情報化の実態等調査結果 主要項目についての経年変化