教師の働き方改革推進のため、クラウド型の統合型校務支援システムを県主導で導入。
都道府県全域での校務DX実現に向け、文部科学省が秋田県に実証を委託。 平成31年、文部科学省が「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を策定。そのあたりから、教師の働き方改革に取り組む自治体が徐々に増えつつあるようだ。また、令和元年の「給特法※」改正により、教師の給与や労働条件に関する指針が策定されたことで、その動きはさらに加速しているという。 「多くの自治体が校務支援システムを導入していますが、そのほとんどがオンプレミスでの運用です。そのため、職員室にある校務用端末以外でアクセスすることができません。結果として、自宅や出張先など校外から校務処理を行えない事態を招いているのです」と田口さんは話す。同省が目指す“教師の業務負担軽減と時間外在校などの時間の縮減”が実現しにくく、自治体や学校によってシステム構成が異なるため、人事異動の際に負担が大きいのも問題の一つだという。 「GIGAスクール構想にもとづいて導入した学習用端末と校務系とでは別々の端末が必要になり、自治体からは“逆に業務負担が増えた”などの声も聞かれます。そもそも、学校ごとのオンプレミス運用という形態が、教育DXに適合しなくなっており、刷新の必要性が高まっていたのでしょう」と話す。そこで同省は令和5年、各都道府県全域で“次世代校務DX”を実現するにあたっての課題や、取り組むべき内容を整理し、具体的なロードマップを策定する方針を決定。実証研究を秋田県に委託することになった。さらに、同県は県立高校のネットワークシステムの構築および保守で発注経験のある「NTT東日本」を委託先として選定。ともに取り組みを進めていくことになった。 児童・生徒と向き合うため、教師の新しい働き方の実現へ。 同県では、他自治体と同じように、紙ベースで行っている業務のデジタル化や、柔軟に働ける環境の整備、情報セキュリティ対策など、解決しなければならない複数の課題を抱えていた。それらをクリアし、“一人ひとりの児童・生徒に向き合う時間を確保すること”を、校務DXのゴールに設定していたという。 そこで、公立高校の校務および学習系ネットワーク統合を発注した経緯のある同社に、次世代校務支援システムの基盤構築について相談。「その後に実施されたプロポーザルで、当社は“統合型校務支援システムおよびゼロトラスト認証基盤の構築”を提案しました。校務支援システムの分野において、共同利用型のゼロトラストモデルは、全国でも珍しいと思います」。プロポーザルでは複数企業が提案したが、その中でも同社のコンセプトが県のニーズと合致。県内7市町村をフィールドに5項目の要件を実証し、その成果をパッケージ化して県内全ての市町村立小・中学校および義務教育学校に展開する実証研究に取り組むことが決まった。 「2028年までに残りの自治体も順次、システムを導入する予定です。ゼロトラストモデルにより、出張先や自宅などの校外でも校務ができるようになるほか、システムを利用する保護者への迅速な連絡も可能になります。これらが小・中学校教師の、“柔軟で新しい働き方”につながるでしょう」と髙橋さんは話す。また、県全域で同システムを共同利用することによって、学校間での情報交換も容易になり、教師の異動や児童・生徒が転校する際の業務負担低減に。さらに児童・生徒の状態を見ることができるダッシュボードを利用すれば、細やかな生徒指導も行えるようになり、県が目指す“児童・生徒に向き合う時間の確保”も実現しやすくなるだろう。 具体的なシステム構成に加え、プラスαの提案がポイントに。 実証に向けて同社は、協力会社である「エデュコム」の「EDUCOMマネージャーC4th」と、「マイクロソフト」の教育機関向けプラン「Microsoft 365 A5」を中心としたシステムを提案。「特にMicrosoft 365 A5は、強固なセキュリティ環境の中で業務効率化や教育の高度化、コミュニケーション活性化などに役立つ機能が使えるスイートライセンスです。これ一つで必要な機能を網羅しており、複数製品を個別に揃える手間が省けるのがポイントでした」。クラウド型システムのため、国の指針に変更があった場合に、柔軟に対応できる点も特徴だという。 ちなみに同社は、これまでにも国の実証に参加し、教育分野におけるICT活用のノウハウを数多く蓄積している。今回の同県での実証でもそうした実績を活かし、システム構築以外にも、応用的な活用法や保守・運用に関する追加提案を行ったという。これらも、同社が選ばれたポイントだといえるだろう。 校務DX環境の拡大を通じてセキュリティと利便性を両立。 本事業は文部科学省の委託で、実証から実装までを一連の流れで取り組む案件だ。そのため、委託を受けた同県は定期的に、国に対して進捗状況を報告する必要がある。「その際、導入における課題や解決策、導入後においては校務支援システムのアクセス件数など、様々な情報を国から求められます。その部分を、私たちが事業者視点でサポートすることによって、実証開始時点から、県の実証推進委員の皆さんに喜んでもらえているようです」。 そうしたサポートに加え、定期的な研修など細やかな対応も、同社ならではの体制といえる。例えば、実証中のシステムはゼロトラスト環境が肝の一つだが、セキュリティを強化するほど、利便性が失われる部分もある。「本システムでも、情報漏えい防止のため、最新のウイルス対策ソフトやディスク暗号化を必須とし、違反した場合は校務支援システムへのアクセスを不可とするポリシーを適用しました。また、マイナンバーが記載されているメールを送信しようとすると、アラートが起動する仕組みになっています。そのほかの“できなくなること”についても、関係部署に丁寧に説明しているところです」。令和6年度以降に追加導入する県内自治体に対しても、自治体や学校の業務に配慮したスケジュールで、伴走支援を実施する予定だという。 「当社は、同様の校務DX環境を他地域でも構築するノウハウをもっています。そのため、実証に関する補助金などの情報を提供することも可能です。そうした支援を通じて教師の働き方改革に寄与し、一人ひとりの児童・生徒と向き合う時間を確保できるように貢献していきたいと考えています」。 秋田県で実施している実証事業 ■事業内容 校務系・学習系ネットワークを統合し、児童・生徒の状況をダッシュボードで可視化できる“統合型校務支援システム基盤”をクラウド上に構築。共同調達・利用で、県内全自治体への展開に向けて実証研究を実施している。 ■問題 紙ベースの業務が多いことで、印刷・配布・回収などアナログ作業に時間を取られていた。さらに、校務支援システムがオンプレミス運用のため、職員室外の端末からはアクセスできず、柔軟に働くのが難しかった。 ■成果見込み ゼロトラスト環境のクラウドを活用した、柔軟で効率的な働き方の実現や、データ連携による学習指導、学校経営の高度化など。さらに、共同利用による学校間の情報連携、保護者・地域とのコミュニケーション促進なども見込まれる。

文化庁政策課 「令和6年度あきたの教育力充実事業」 オンライン・ミーティング
あきたの学びはどこへ行くのか 「あきたの教育力充実事業」に込めた思いと期待 文化庁政策課 課長補佐 (前秋田県教育庁義務教育課長) 稲畑 航平 2025年1月9日 「令和6年度あきたの教育力充実事業」 オンライン・ミーティング 本日お伝えしたいこと はじめに 1 なぜGIGAスクール構想が必要なのか 2 本事業に込めた思い 3 モデル校の取組の成果 4 校務DXによる働き方改革 本日お伝えしたいこと はじめに 1 なぜGIGAスクール構想が必要なのか 2 本事業に込めた思い 3 モデル校の取組の成果 4 校務DXによる働き方改革

湯沢市】湯沢西小学校 紙の教科書の課題とデジタルオリエンティッドなデジタル教科書の可能性
学び方を鍛えた上で,教師が個別最適な支援をし, 学ぶ方法・順番・場・相手・時間配分も子どもが自己決定 (秋田県湯沢市立湯沢西小学校では自己調整学習が当たり前に) 現在の教科書に足りない学力向上のための具体的な学び方資料を 掲示物等で補足する秋田県の学校(振り返りの仕方の例)

秋田市】浜田小学校 今日の学習の様子 
タブレットを使っての学習も始まっています。

大館市】川口小学校 国際情報学院高校出前授業~6年生プログラミング教育~
28日(火)国際情報学院高校の学生8名と先生2名が、本校6年生のために、プログラミングを教えてもらいました。プログラムをつくる上で大切なアルゴリズムの理論や、マイクロビットという基盤にプログラムを打ち込み、音を鳴らしたり、ロボットを動かしたりと学生に教えてもらいながら、プログラミングの楽しさを味わっていました。とても頭を使う勉強でしたが、近い将来、システムを開発するような人材が現れるかもしれませんね。

羽後町】西馬音内小学校 小中交流会「うごvision」
羽後町の4つの小学校に、それぞれの小学校出身の中学2年生が訪問し、勉強のお手伝いをする小中交流会「うごvision」が行われました。2年前まで小学生だった彼らが丁寧に小学生に教える場面がなんとも微笑ましい・・・。小学生にとっても中学生にとっても有意義な時間となりました。 1年生 タブレットの使い方を教わっています。 おねえさんがやさしくおしえてくれたね。

横手市】栄小学校 今年度最後の校内研究会!
1月31日(金)、3年生が校内の先生方に授業を見ていただきました。外国語活動「クイズ大会をしよう」でした。拡大クイズやシルエットクイズ、漢字クイズなど、様々なクイズを作って出題していました。この活動を通して「ある物が何なのかを訪ねたり、答えたりする」表現に慣れ親しむことができました。

横手市】横手清陵学院  中2グローバルコミュニケーション
中学校2年生のグローバルコミュニケーションで、ALTの先生のふるさとアメリカとリモートで交流しました。 ケンタッキー州、オハイオ州、カリフォルニア州、イリノイ州、テネシー州に在住の方が参加してくれました。 最初は中学生が、日本の食べ物、音楽、冬のスポーツ、祭、観光地、アニメについて英語で紹介しました。 紹介した内容について質問をされましたが、英語で応答することができました。 次に、アメリカの祭、音楽、食べ物、観光地、アニメについて紹介してもらいました。 ケンタッキーダービーについて、中学生が英語で質問する場面もありました。 アニメは、日本でもよく知っている内容で、興味津々でした。 自分で考えた英語でコミュニケーションをとったり、国によって違う文化を知ったりする機会になったようです。 中学校3年生のグローバルコミュニケーションでもハワイとの交流を行っています。

秋田市】ノースアジア大学明桜高等学校 本日は1年文理・デジタルコースの数学Aへ訪問しました。
二元一次不定方程式を題材に計算をしていました。生徒たちは担当教員や友人に解き方を聞きながら解答していました。公式を定着させ、着実に解けるよう練習しましょう。

秋田市】秋田南高等学校 ClassiNOTE活用事例
秋田県立秋田南高等学校は、基本理念に「郷土や国家を支える高い志と国際的な視野を備えたグローバルリーダーの育成」を掲げる、同県屈指の公立進学校です。2015年度には文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)の指定、2016年度には中等部が併設され中高一貫校となるなど、さまざまな取り組みを行っています。2017年度には、高等学校の全学年にClassi(クラッシー)を導入し、学びの振り返り、コミュニケーションの活性化、先生方の業務の効率化など、Classi導入による成果を着実に収めてきました。

【秋田県】