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岡山芳泉高等学校 芸術と探究から広がるICTの活用 3種の生成AIも活用し学びを深める
岡山県立岡山芳泉高等学校(以下、芳泉高校)は、「志高く心が広く大きいこと」を意味する「気宇広大」を建学の精神とし、主体的に行動する力、多様な人々と協働する力、新しいものを創造する力の育成を目標に、日々の学習活動が行われている。そうした学習の中で日常に活用されているのが、学習者用端末のiPadをはじめとしたICTだ。文房具のようにiPadを活用しながら、アクティブラーニングに取り組む芳泉高校の学びの様子を見ていこう。
芳泉高校の生徒たちはiPadを文房具のように扱っている。授業の中でも板書内容をデジタルノートに手書きする生徒もいれば紙のノートに手書きする生徒もいる。また、授業内容についてChatGPTに質問して理解を深める姿も見られた。
ペンタブなどを使った映像制作授業
芳泉高校は、GIGAスクール構想の1人1台端末整備以前からICTを活用した学びに力を入れてきた学校だ。その当時整備されたコンピューター室は、現在美術と音楽という芸術科目で活用が進められている。
例えば美術では、「Mac mini」やワコムのペンタブレットを整備し、映像制作の授業などで活用している。取材した選択美術の授業では、映像編集ソフト「Final Cut Pro」やペイントソフト「CLIP STUDIO PAINT」を使いながら、レイヤーの概念や画像の変形や移動が簡単に行えるデジタルの強みを学んでいた。最終的にはクラスで一つのアニメーションを制作し、音楽や書道選択の生徒たちの制作物と組み合わせた合同発表会を実施する予定だ。音楽科では歌声合成ソフトウェア「VOCALOID」も導入しており、本ソフトで制作した音楽と、映像制作で作ったアニメーション、書道パフォーマンスを組み合わせるのだという。この美術の授業を担当した芳泉高校 情報企画課長 芸術科(美術)指導教諭の平尾教人氏は「1学期は日本画の制作を行いました。日本画は実際の風景やモチーフを目の前にして描くのではなく、自分が取材したスケッチを組み合わせて構成していきます。この沢山のスケッチからコラージュのように構成していく作業はデジタルの方がやりやすいのではないかと考え、その授業の中でペイントソフトを活用していました。今の授業で取り組んでいるアニメーションなども、レイヤーを重ねていく作業が江戸時代の浮世絵版画の版を重ねる作業と近いため、そういった授業への展開も視野に入れています」と語る。
こうした芸術科目に特化したコンピューター室のほか、同校はDXハイスクールの取り組みとして最新のデジタル機器を整備した「ササラボ」という教室も整備している。ササラボにはスライド型の電子黒板が2台導入されているほか、3Dプリンターや高性能PC、VRゴーグルなどが導入されており、課題活動のための探究活動を行う場として活用されている。本教室が整備されたのは去年の後半だったが、すでにササラボの3Dプリンターを活用し、彫刻作品を作った生徒もいたという。
選択美術の映像制作の授業では、レイヤー構造などを学ぶため教員が支給したイラストを用いて簡単なアニメーションを作っていた。整備されたMac miniやペンタブレットを活用し、生徒同士で相談しながら目的のアニメーションを作り上げていた。
生成AIで生徒の考察がより深まる
普通科目の授業ではどうだろうか。冒頭に述べた通り、芳泉高校では1人1台の学習者用端末にiPadを採用している。またデジタルシティズンシップ教育を実践しており、端末の利用は生徒の主体性に任せている。漢文の授業でノートを取る場面では、iPadのデジタルノートに手書きする生徒もいれば、ソフトウェアキーボードで入力する生徒、紙のノートに書き留める生徒などさまざまだった。
また芳泉高校では、教育に生成AIを活用している。「本校では2024年6月のPTA総会で、生成AIを活用していくことを保護者から承認いただき、その後6月後半からChatGPTやCopilotの教育利用をスタートしました。現在はGeminiも含めた3種類の生成AIを活用しています。生徒たちは、自分の考えの壁打ち相手として生成AIを利用したり、レポートのような自分の考えをまとめる作業で生成AIを利用したりしているようです。特にレポートなどは、今までよりもちょっと深い考察をした内容を書いてくる生徒が増えてきましたね」と平尾氏は語る。
平尾氏は今後も、生徒に身に付けてほしい力を共有しながら生成AIの活用を進めていく予定だという。「最近GeminiとGoogle Workspaceが連携したことで、マイドライブ内の情報を基にGeminiが答えを返してくれるようになりました。これまでは授業の資料などをGoogle Classroomを通じて生徒に配布していましたが、そうした資料をマイドライブに格納すれば、Geminiがまるで私の代わりのように生徒からの質問に回答できるようになるでしょう。自分で復習がしたい生徒はGemini相手に授業の復習ができますし、それでは分からない生徒や、より高度なことを学びたい生徒などは教員に相談して学びを深めるようなことが可能です」と平尾氏は将来的な活用イメージを語る。Geminiを使うことで、生徒の隣にもう1人教員がいるようなイメージで、学びを深められるのだ。
こうした活用を進める上では、教員全体でICTを活用するスキルを向上させていくことも不可欠だ。芳泉高校ではICT関係の研修を年に複数回実施している。これらの研修は自由参加になっており、研修の様子を動画で撮影しておくことで参加できなかった教員も、その内容を後から振り返れるようにしているという。「ICTの活用を広げていくためには、アナログな風通しの良さも重要と捉えています。例えばある先生がツールを使った時に『これはいいね!』と大きな声で言ってくれれば、周りに職員が集まってそれを共有しながら広げていけるでしょう。そうした土壌が本校にはもともとありますので、生成AIなどで校務負担の軽減にも取り組みながら、さらにICTやAIの活用を広げていきたいですね」と平尾氏は締めくくった。
ササラボには、スライド型の電子黒板が2台導入されているほか、高性能PC、VRゴーグル、3Dプリンターなど、探究的な学びをサポートする環境が整備されている。
岡山大安寺中等教育学校 6年 共通テスト説明会
9月12日(金)、実力考査が終わった午後、6年生に向けて共通テストの説明会を行いました。
多目的教室で、進路指導課長の先生から説明を受け、各HRに帰って、クロームブックやスマホを使ってマイページを作成しました。来週になったら、各自で出願です。
共通テストのweb出願は今年度が初めてです。
今やほとんどの大学がweb出願。紙の願書を簡易書留で郵送していたことを考えると、時代は変わりました。
岡山芳泉高校 【美術部】小学生対象「デジタルおえかき教室」を開催しました!
8月21日(木)に、地域の小学生を本校にお招きし、美術部員たちがPCと液晶タブレットを使ってのお絵描き教室を開催しました。
毎年夏の恒例イベントですが、今年度はDXハイスクール事業で整備した「ササラボ」という部屋で開催しました。
小学生の皆さんには、思い思いにお絵描きを楽しんでもらい、完成した作品は缶バッジにしてプレゼントしました。使ったことのない機器やアプリで最初は戸惑う場面もありましたが、熱心に説明を聞いてくださり、一生懸命作品制作に取り組んでもらえました。これからも、絵を描くことに親しみを感じてもらえたら嬉しいです。
芳泉高校にお越しくださりありがとうございました!
岡山東支援学校 B中2年 美術
季節の作品として、ICT機器を使用してこいのぼりを描きました。
写真やイラストを見たり、自分でこいのぼりをイメージしたりしながら、それぞれのこいのぼりを制作♪
個性あふれるこいのぼりを描くことができました!
就実小学校 【3年生】算数×創造力 自分で作った問題を友達と解き合う
本校では,日々の学習活動にICTを積極的に取り入れています。算数では,児童一人ひとりが「問題づくり」に挑戦し,
Seesawにて共有し解き合う活動に折に触れて取り組んでいます。単に問題を解くだけでなく,自分で問題を作るという活動を通して,
計算のしくみや考え方のより深い理解につなげます。
Seesawでは,児童が作成した問題をクラス全体に共有できるので,友達の問題を解いてコメントを付け合うなど,学び合いの仕組みが自然に生まれます。
作った問題には,問題の答えだけでなく,「よくできたね!」「こんな工夫がすごい」など,子どもたち同士で温かいフィードバックが寄せられていました。
作成した問題やコメントの履歴はすべて記録されるため,児童の成長を見える化した“学びのポートフォリオ”としても活用が可能です。
Seesawは保護者とも学習の内容を共有することができ,家庭と学校がつながった学びを実現する一助にもなっています。
子どもたちが授業中にどんなことを考え,どのように友達と学びを深めているのかをご家庭でも見守ることができるのは,ICTならではのメリットです。
このような活動を通じて,児童たちは単に知識を得るだけでなく,「表現する力」「伝える力」「他者とつながる力」も育んでいます。
学校における教育の情報化の実態等調査結果 主要項目についての経年変化
【岡山市】の詳細な情報は基礎自治体教育ICT指数サーチ(岐阜聖徳学園大学 芳賀研究室提供)へ