GIGAスクール構想推進委員会・学校支援部会・交流会サブ部会主催のオンラインセミナー(交流会)では、GIGAスクール構想の実現に向け、自治体様、教育委員会様より、具体的な現場での利活用、対応方法を伺うセミナーを順次開催しております。今回は、つくば市様の活用事例を伺いました。
■開催日時:11月6日(金)18:00-19:00
■講師:つくば市総合教育研究所 兼 教育指導課 情報担当指導主事 中村 めぐみ様
目次
つくば市の教育
- GIGAスクール予算は、これまで目指していたことが、国の支援でできる。国が進めようとする施策以外にも、具体的にあぶりだすことができた。
- つくば市の独自性は補助されていない部分だが、教育支援システム「スタディノート」を導入。
- 「付けたい力」として21世紀型スキルが必要。GIGAスクール以前から目指す教育として明確にあった。それを深めるにはICTは不可欠。
- 教育プログラム「つくば7C学習」は課題解決型の教育プログラム。
21世紀型スキルの育成と1人1台端末の活用
- つくば市には11月から順次導入される。
- 個の学びを保障、自分のペースでできる。先生からの課題に対して、自分の興味関心から
- 個別データの保存、1人1アカウント、クラウドが必要。子供が使いたいときに使える。持ち帰りができる必要がある。それにはルールが必要。
- 1人1台だと、高速大容量の通信環境が必要。
アカウント
- OSのアカウントと、教育支援システムへの2つアカウントを設定。本来はシングルサインオンが望ましい。
- 学習の履歴をクラウドに保存、デジタルポートフォリオを残す。学校と家での学びがつながる。
持ち帰りについて
- 持ち帰りタブレットのルール・貸し出し要鋼を作成。破損時の保証。
- 子供たちに示す手引きを簡単なものを作成中。
- モバイルルータの予算化。まずは500台準備。
個の学びに必要なもの
- 個の意見を共有・説明→共有フォルダ・機能
- 多様な意見の交流・変更・再構築→共有ソフト・アプリ・セキュリティ
- 全員がそれぞれの活動→高速大容量のネットワーク
校内は早くなったが、外部につながる部分がネック。MSのOSの機能でセキュリティを高めて、運用面でも情報モラルなど学年ごとに設定している。
学校での活用・運用
- 端末が入っても、活用されない状況は回避する必要がある。先生が習慣化するような活用の刷り込みが必要。
- 登校したら、端末を机に出してログインするような習慣。1分間スピーチのポートフォリオを蓄積。
- 学習履歴のログも習慣化しないと残らない。あらかじめ習慣化するような仕組みが必要。
ICT活用のためのコンテンツ作成
- 教科に視点をおかず、子供の思考活動、PBL学習の言語活動として考える。
- Teamsを活用した理科の授業 実験記録をTeamsに蓄積する。
- つくば市プログラミング教育もスキルアップが可能になると考えている。
- アンケートでは友達の違う意見が参考になった、ICT活用すると意見の整理、資料作成がしやすいという意見があった。
教育委員会の役割
- 先生の不安がなくICT機器を使えるように、先生型のICT機器活用のスキルアップ、授業改善のための研修を実施。
- スタディログによる、授業後の子供の理解度の確認できるような仕組みが必要。
- インターネットを増速する計画が今後の課題。
質疑応答
授業での子供の姿、何の力をつけるのか、というところから逆に考えていくことが先生のモチベーションになる。先生の意識改革が必要。そこに苦労をしているのでは。ICTが苦手な先生の意識を上げる取り組みは?
苦手な先生もいるが、やっている先生を見て、子供たちの顔をみて、楽しんでいる。様子をみることが大事。ICT推進委員の授業を公開している。まだ試行錯誤の状況。
ICTの支援員の体制は?
悩みのたねのところ。つくば市に45校で指導員3名しかいない。GIGAスクールサポーター制度を活用し、サポーターを募集し、4名増員できた。
Teamsは保護者でも活用できるか?
Teamsは現在は試行的な活用で、アカウントが取れておらず、子供と教員のみ。通知した手紙等はつくば市のHPに掲載している。
モバイルルータはレンタルか、通信費の負担は?
レンタル。通信費はつくば市で負担。
コロナ禍で、自宅待機の子供もいるが、オンラインでも参加はしているか?
教室に入れない子供がオンラインで参加するのはすでにやっている。登校支援に活用しているところもある。
OS機能、フィルタリングでできることは限界があるが、あまりガチガチだと利用も進まないと思う。課題はあるか?
子供たちのほうが上手な使い方ができている。機能についても子供のほうが詳しい。小さなトラブルは場面ごとに一緒に解決していく。課題をみんなで解決していくことも必要と考えている。情報モラルとして学年ごとに作成している。今後多様なトラブルにも対応が必要。